結婚式や披露宴では、
新郎新婦の両親や親族が留袖や着物を着ることもあると思います。
でも留袖や着物を着るときは大体披露宴会場や美容院で
着付けをお願いしますよね。
そうなると、
感謝の気持ちを込めたお礼として「心付け」を渡した方がいいなんてことも聞きます。
ですが、日常生活においてあまり馴染みのないものなので、
実際のところどういうものなのかよく分かりませんよね。

海外のチップみたいなものかな?

でも心付けって必要なもの?
渡さないのはダメなの?
なんて疑問もあるかもしれませんが、
心付けは必ずしも渡す必要があるものではありません。
また、チップとは別物で、
心づけを渡さないことでサービスの質が下がることはありえません。
(むしろ下がる場合はその方が問題です)
渡さないとしても問題ないです。
ただ、どうしても渡したい場合もあると思います。
そこで今回は心付けについて
- 誰が用意して誰が渡すのか
- 親から渡すなら新郎側と新婦側どちらか
- 金額相場はいくらか
- 袋や封筒はどんなものにしたらいいか
といった疑問に関する一般マナーをご紹介します。
心付けについてお悩みの方はご参考ください。
【結婚式で心付けを渡す意味】
結婚式では、ウェディングプランナーや介添人、会場のスタッフ、カメラマン、
着付けやヘアメイクなど様々な人のお世話になります。
心付けとは、そんなお世話になる人々に渡す「感謝の気持ち」です。
また、結婚式に関わる方々に「幸せをお裾分けする」という意味があります。
(祝い事で凶事を避ける意味合いもあります)
心付けとチップの違い
心付けは日常生活で縁がない人の方が多いと思います。
なので、海外の「チップ」と似たようなものかな?という感想を持つ人もいますが、
チップと心付けはまったくの別物です。
ざっくりいうと、
チップはすでに受けたサービスへのお礼で、
心付けはこれから受けるサービスに対する気持ちです。
混同しがちなのでご注意ください。
結婚式に心付けは必要か不要か
「結婚式ではお世話になる方々に心付けを渡す」のを推奨しているマナー本もあるので、
渡す必要があるものだと思いがちですが、
実は必ずしも渡す必要のあるものではありません。

心付けを渡しておかないとサービスの質が下がったりしない?
と不安を感じている方もいますが、
心付けの有無でサービスが変わることはありません。
(むしろそれでサービスが低下する方が問題です)
とはいえ、新郎新婦二人の感謝の気持ちを伝えたいとして
渡している方も少なからずいます。
心付けを渡すのは必要か不要かでいうと、
不要ではありますが、要は式を迎える二人の気持ちの話なので
「大切な一日を支えてくれる方々に気持ちを伝えたい」として
渡すのもNGではない、というところに落ち着きます。
結婚式で心付けを渡さないケースの方が多数
心付けは新郎新婦二人の気持ちを形にするものですが、
そもそも結婚式の費用にサービス料として心付け代わりの料金が含まれている場合もあります。
そのため最近は心付けを渡さないことの方が多く、
式場側でも「心付けは受け取らない」という決まりがある場合があります。
ですので、この辺りは打ち合わせの段階で
ウェディングプランナーに確認しておくことをお勧めします。
心付けについてプランナーから説明があるケースもありますが、
そもそも説明されないケースも少なくありません。
(私の時は説明がありませんでした)
その場合には
「心付けはいつお渡しすれば良いですか?」
と尋ねてみるといいと思います。
必要であれば教えてくれますし、
不要であれば「受け取りません」と回答してくれます。
実際、私が結婚した時に尋ねたところ、
プランナーから
「基本的にサービス料として含まれているので、一切お断りで受け取らない」と聞き、
追加でお金を包んで渡す必要はないと回答をいただきました。
(ちなみに私は挙式は神社、披露宴をホテルで実施しました)
とはいえ、両家両親が心付けについてどのように考えているのか
確認しておくのも大事です。
スタッフ側から「心付けは不要」と言われていても、
ご両親が「渡さないのは失礼だから」と考えている場合もあります。
そのときには、たとえば
「当日予期せぬトラブルが生じたときは心付けを渡す」
など決めておくとスムーズかもしれません。
結婚式での心付けの渡し方
お心付けを渡すときは、次のことを明確にしておきましょう。
- 事前に心付けを準備しておく
- 用意するのは誰か
- 「誰が」「どのタイミングで」「誰に」渡すか
- 金額はいくら包むか
事前準備としては、
心付けを袋・封筒に入れておくことと、
誰が、誰に、いつ、どのタイミングで渡すのかを打ち合わせておくことです。
お心付けの事前準備
お心付けは新札を用意してポチ袋に入れます。
ポチ袋は「ご祝儀」または「寿」ともので、
表には名前を書かずに渡します。
ポチ袋では渡すのは、包む金額が少額であるためです。
そして心付けを渡す場合には、数が足りなくならないように、
十分な数を余分に用意しておき、
仮に心付けを渡したい相手が増えたとしても対応できるようにしておくと安心です。
肝心のポチ袋はこちらで紹介しているようなもので大丈夫です。
CHECK 結婚式で使えるポチ袋【楽天ランキング】心付けは誰が用意するか
心付けは結婚式のホストが用意します。
大抵は両家親が用意するものとしており、
両家で基本的に折半です。
ただ、新郎新婦が主体となって結婚式を挙げる場合は、
新郎新婦の二人が費用負担します。
ちなみに、
結婚式場の着付けは新婦側だけが利用し、
新郎側親族は利用しない、
など両家で状況が異なる場合は、
利用する側だけ(このケースでは新婦側)が用意することになります。
心付けを渡す相手とタイミング
心付けを渡すタイミングは、
基本的に結婚式当日が一般的ですが、
必ずしも式当日に渡さなければいけない訳ではありません。
式当日だと新郎新婦もバタバタしていますし、余裕がないことも多いので、
挙式前の事前に渡すというケースも増えています。
結婚式当日に渡す場合でも、
新郎新婦は忙しいので、
両家親や兄弟姉妹などの近しい身内から渡すのがいいと思います。
心付けの金額相場【スタッフ別】
「心付け」の金額相場は3,000~10,000円です。
あまり大きな金額は避けて、
気持ち程度の金額を包むのが一般的です。
また渡す金額は、
3,000円、5,000円、10,000円など、
切りのよい数字にすることが多いです。
ちなみに心付けは留袖着付けでお世話になるスタッフ以外にも、
カメラマンや介添人、司会者など様々な相手に渡すケースがあります。
参考までにスタッフ別のお心付け相場金額の目安は次のようになります。
- ヘアメイクなどの美容師 3,000円~1万円
- 着付係 3,000円~1万円
- プランナー 5000円~1万円
- 介添人 53000円~1万円
- 会場スタッフ 53000円~1万円
- 司会者 3,000円~1万円
- カメラマン 3,000円~1万円
- 送迎車の運転手 2,000円~3,000円
司会や写真撮影をスタッフではなく、友人や知人に依頼した場合は、
お心付けを渡すのではなく、日を改めてお礼をします。
そのときもいただいたご祝儀と同額か、
最低でも半額の金額を包んで渡す以外に、
新居に招待して食事をご馳走するなどの対応をします。
心付けを渡さないケース
ホテルや結婚式場など大きいところでは、
見積段階でサービス料を取っていることから、
心付けを辞退されることがあります。
そういう時は「あくまで気持ちですから」ともう一度勧めてみて、
それでも辞退されたときは渡すのをやめましょう。
無理に渡すのはNGです。
ただ、中には何も渡さないのは気になる方もいらっしゃると思います。
そんな時は、心付け(現金)の代わりに「菓子折り」を渡すのもアリです。
心付けは断られても、菓子折りは受け取ってもらえるケースはあります。
その際は、
(結婚式の開催地と出身地が異なる場合)地元の名産品がおすすめです。
また、後日新婚旅行のお土産を渡すケースもあります。
菓子折りを渡すときのポイントは、
- 賞味期限が長い
- 個包装されている
で、受け取った後に配れるものがいいと思います
名産品を渡しづらいときは、
有名店のお菓子などでも大丈夫です。
留袖着付けの心付けまとめ
結婚式の着付けで心付けは必要なものではありません。
むしろ最近は渡さないことが多いです。
ただ、お世話になる方々に感謝の気持ちを表したい、
として渡すのは悪いことではないので、
心付けを渡す場合は、「金額」「渡し方」「タイミング」のポイントを抑えて、
当日慌てないようにしっかり事前に準備しておきましょう。
また、心付けの扱いをどうするか
両家両親にも確認しておくと後でトラブルになることもないので安心です。
心付けを渡さない場合であっても、
お世話になるスタッフにはあらかじめ感謝の気持ちを伝えておくと、
お互いに気持ちよく1日を過ごせると思います。
ステキな結婚式になるように準備頑張ってくださいね。